対象者 | 夫(39歳) |
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依頼調査 | 尾行調査 |
概要
忘年会に賑わう年末の某日。
尾行中のことである。
対象者は、数人の男女と居酒屋に入った。
その中の一人の女性が、「気分が悪い」そう言って居酒屋のトイレに駆け込んだ。
「大丈夫か?」
介抱するために連れの男性が女性の後を追う。
さらにその後を、私が追いかけ、トイレの前で聞き耳を立てた。
男のあえぎ声と、○○○○○○と何か、妙な音がトイレの中から聞こえてきた。
自分の大切な物を、女性にくわえさせているらしい。
艶かしい男女の声が、トイレから漏れてくる。
男性はファストフード店の店長(39)。
女性は店でアルバイトをしている女子大生(21)だ。
深夜勤務のスタッフを、車で自宅に送り届けるのが店長の日課で、帰宅前に彼女を含むスタッフ4人と店長で居酒屋に立ち寄り、飲み始めたところが冒頭のシーン。
”計画的犯行”である。
十数分後、2人何食わぬ顔でトイレから出てきた。
3日間尾行調査を続けたが、トイレと車中と公園の計3回、店長は彼女にくわえさせている。
「今度こそ、夫の浮気の証拠をつかんで別れようと思っています。結婚して10年。
小2の娘が1人います。これまでに夫は2度も浮気をしているんです。子供のことを考えて許してきましたが、もう我慢ができません」
調査を依頼した店長の妻(36)は固く決意している。
部下のアルバイト女性と、にやけた顔でトイレから出てきたご亭主の顔が凍りつくのも、時間の問題だ。